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儒教は民主主義を育てない!
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異なる著者、異なるテーマの本を読み比べて、ふと気付くことがよくあります。
つまり、底流にある共通するキーワード、あるいは問題の背景と構造です。
3冊とも世直し系の本です。
「上司は思いつきでものを言う」橋本治(作家)著 集英社新書
この本は、サラリーマン社会の上下論を前提に、日本社会の持つ独特の人間関係へ
の洞察をした、なかなか面白い本です。
要は、日本型(?)儒教がもたらした、日本的精神構造の誤謬を追求しています。
これはまさに私のずっと主張してきた、日本になぜ民主主義が根付かないか、と
同じ視点でした。
「日本人の良識」ひろさちや(宗教評論家)著 アスキー新書
「良識」と対立する言葉は「常識」、と著者は言います。
世間の常識を馬鹿にせよ、常識にふり回されるな。大切なのは「良識」なのだと。
競争原理が通用する世界が地獄。現代日本は地獄、と明言しています。
そして、損をする勇気を持て、とも。
私はこの常識という概念は「皆で渡れば恐くない」的な日本人の主体性の無さだと
思うのです。そしてこれは明らかに、儒教的精神の流れの上にあると。しかも、
次の本にある「世間」という金縛りに近い認識も読めました。
もう1冊、以前に紹介した「暴走する世間」 佐藤直樹著 バジリコ刊
これはKY「空気読め」の現代日本は、民主主義でなく「世間」によって立っている国、
という本。自立した個人も社会も日本にはないのだと。(同感だなあ)これも儒教の
延長上の日本を言い当てています。こういう社会論、日本人のメンタリティ、なぜ
世界の潮流と異質なのか、的な分析、ようやく出てきましたね。