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工業用の米、食用と偽り転売 農薬・カビ含有2008年9月5日21時4分
農林水産省は5日、米販売会社「三笠フーズ」(大阪市北区)が工業用に
限った用途で仕入れた「事故米」を、食用と偽って転売していたと発表した。
事故米からは、中国製冷凍ギョーザによる中毒事件でも問題になった
有機リン系の農薬成分メタミドホスや、カビから発生し発がん性が指摘されている
毒素のアフラトキシンB1が検出されている。
同社の工場がある福岡県は、食品衛生法(有害食品などの販売)に基づき回収命令を出した。
農水省は同法違反容疑で大阪府警と福岡県警に近く告発する方針だ。
事故米は菓子や焼酎の原料として加工されたとみられるが、農水省は、
アフラトキシンについて「三笠フーズがカビの塊を取り除き、米粒を洗浄するなどして出荷しており、
健康被害の心配はない」、メタミドホスについても「検出されたのは残留基準(0.01ppm)の
5倍の量で、この程度なら体重50キロの大人が1日600グラム食べ続けても国際基準の
許容摂取量を超えることはない」としている。
メタミドホスが検出されたのは、もち米で、ウルグアイ・ラウンド
合意に基づき03年度に政府が中国から輸入した。
その後、導入された残留農薬を厳しく規制する「ポジティブリスト制度」によるサンプル検査で、
基準値を超える量が検出された。
このため、政府は「主に合板を作る時などに使う工業用ののりに使い、食用には流通させない」
との条件で、06年度と07年度に入札を実施。 三笠フーズは4回落札して計800トンを仕入れた。
しかし、同社は、食用と偽って佐賀県の仲介業者などに販売していた。
工業用より高値で取引されたとみられ、未出荷分を除く295トンが米菓子や
和菓子メーカーなどで加工された可能性があるという。
URLリンク(www.asahi.com)