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日本は古来より世界でも類を見ないほど女性の地位が高い社会であった。
江戸時代以前にはどの階級でも女性は財産権や相続権を持ち
仕事面でも業種によっては男性と対等にやっていた。
戦国時代に日本に来た宣教師、ルイス・フロイスによると
「この国では男は女の後ろをついて歩いている」と論評した。
この傾向は実は江戸時代でもそうであり、
武士階級の女性のみは江戸幕府が進めた儒教思想から
さまざまな地位や特権を奪われたが、庶民の間ではなんら女性の地位は換わらなかった。
商人などの一部の階級の「入り婿制度」といわれる養子相続制度も有名である。
これは当主に器量がないと家がつぶれてしまうので、
まず娘の夫を跡継ぎとして他から迎え、その男に器量がなかった場合は
娘の父親、母親、娘自身、番頭などによって追い出されてしまう制度である。
しかし皮肉にも明治維新以降は女性の地位は大きく奪われ、
庶民の間でも「妻は夫に従うもの」「妻の財産は夫が管理する」といった制度になっていった。
しかし、反面、妻に責任を持たされず庇護される存在として妻や女性全般が逆に楽になった一面もある。
そして戦後以降、女性の地位は復権していったが、
出世や給与、家事分担、不玉の古い夫の家の者とのしがらみなどの問題がある一方で
女性の「現代の男女平等制度」と「戦前の地位の低かった時代の女性の利点」
の双方のおいしいとこどりの風潮も見られる。