07/04/28 10:29:38
★ 『「外国人」「教師」の目で見た「日本の教育」』 上
講演をうけてのディスカッション
パネラ- レベッカ・ジェ二スン,仲尾宏(京都芸術短期大学教授)
仲尾: 日本の教育のことがいろいろ言われました。学力の問題は別にして、
戦後、日本の教育は個人主義のように見えていて、実は全体主義、集団主義だった。
一番大きな問題ですね。民族教育を認めないとことになったということはご指摘の
通りです。年配の方は日本の戦後教育は駄目だ、しつけも教育もなっていない。
個人主義ばかりだという批判がありますが、当たっていない。
個人主義のように見えて集団主義です。皆、一緒でないといけない。それが
うまくいかないと朝鮮人に対するいじめがでてきたり、変わったことをする子どもたちへの
いじめになる。差を認めない。個人の差を認めないのが戦後教育の最大の欠陥
ではなかったか。そのことが、民族的な差別や偏見を助長させることにつながってくる。
そこに最大の問題があると思います。
もう一つは、制度上の問題で、GHQの政策でアメリカ式の6・3・3制の教育をした。
学校制度はどういじっても矛盾はあると思いますが、異なった制度を認めない
というようになりました。戦前の旧制は複数制だった、ドイツの学制を見習った。
どちらがいいか一概に言えないのですが、戦後の学制は一条校と言われ、
別の流れを基本的に認めなかった。途中でこれはいかんということで高等専門学校を
設けたり、一貫制の学校を作るとか小手先でやってますが、基本的には認めない。
専門コ-スも原則駄目だと。