07/01/01 16:15:11 eJBxH/eG
■【論説】不幸でも不運でも文句を言うのは子供…日本は最も格差のない社会の一つだ■
同じ条件下でも他人と同じように頑張っても、他人ほど報われないこと
は人間社会にもよくあります。悪いこともしていないのに不幸なことが
降りかかってくることもしばしばあります。
(中略)
私もずっとアンフェアな運命に遭遇してきました。生まれた直後に中国
では文化大革命が始まり、資本家の父親のもとに生まれただけの理由で
我々兄弟達は社会から差別されました。いくら努力しても良い学校には
入れず、良い就職もできませんでした。あまりにも理不尽な扱いを受けた
とき、苦労している親についつい「なぜこんな家に僕が生まれたんだ」と
文句を言ったことがありました。
答えに困った親の顔を思い出すと大人になった自分はいつも申し訳ない
気持ちに襲われます。せめての懺悔として偶然な不運に当たった時、
「なぜ私が・・・・・・」ではなく、「偶然や運命に文句を言うのは子供のする
ことだ」と自分に言い聞かせてきました。
生まれた時からお金持ちの子供もいれば、生まれた時から極貧の子供
もいます。そう思えば、あなたは毎朝の目覚めを新たに生まれる瞬間と
して捉えることができます。今日は2007年の元旦です。やや極端では
ありますが、30歳でも50歳でも今年あなたの家にあなたが生まれたと
思えば、これからいくらでも変われると思いませんか。
(中略)
外国での生活経験をお持ちの方なら誰でも実感しますが、日本は最も
格差のない社会の一つです。調査データもはっきり示しています。こんな
理想的な社会を実現した日本においては、逆にちょっとした格差の拡大に
過剰に反応し、これを「解消」しようとしています。
平和が続き、フェアな政策が実行され、社会に富が蓄積すれば、必ず
ある程度格差が形成されます。財閥も大地主もなく、チャレンジもしやすく
なった今、ある程度の格差を社会のスパイスとして受け入れるべきです。
全文参照(NIKKEI IT PLUS、宋文洲氏)
URLリンク(it.nikkei.co.jp)