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危険な弾劾者の道徳的武装解除
しかしユダヤ人およびかれらのマルクス主義的闘争組織の
すべての底知れぬ嘘は、ほかならぬただひとり超人的な意志力と実行力でもって、自己に予見で
きた破局を防ぎ、国民をどん底の屈辱と不名誉な時代から免れさせようと努力した男に、崩壊の
責任を負わせたのである。かれらは、ルーデンドルフが世界大戦の敗北に責任があると極印を押
すことによって祖国の反逆者に対抗して立ち上がりうる唯一の危険な弾劾者の手から、道徳的正義
という武器を取り上げてしまったのである。かれらはその際、まったく正しい原則、つまりうそ
が大きければ信じてもらえる一定の要素がつねに存在するという原則、から出発した。なぜなら
国民大衆の心は本質的に、意識して、故意に悪人になるというよりも、むしろ他から用意に堕落
させられるものであり、したがって、かれらの心情の単純な愚鈍さからして、小さなうそよりも
大きなうその犠牲になりやすいからである。というのは、かれら自身、もちろんしばしば小さな
うそをつくのだが、しかし大きなうそをつくのはなにしろあまりにも気恥ずかしく感じてしまう
からである。そのような大きなうそはかれらの頭にはとてもはいり込めないし、したがって不名
誉きわまる歪曲をするような、まったくと法もない厚かましさは他人の場合でも可能だなどと信
じ得ないだろう。それどころか、このことについて説明を受けてさえも、なお長く疑いつづけ、
動揺するだろうし、そして少なくとも、なにか一つくらいの理由はやはり真実だと受け取るだろ
う。したがって、実際きわめてずうずうしいうそからは、つねになおなにかあるものが残り、続
いていくだろう。-以上はこの世のあらゆる大うそつきや、大うそつき団体が底の底まで知
っており、したがって卑劣にも利用している事実なのである。
ヒトラー著 「わが闘争」