05/06/25 00:16:52
原始共産主義=田舎ムラ社会は、個人より集団が優先し、
擬似家族共同体の原理で動いている。日本では、この閉鎖的な
ムラ社会の原理が社会全体に未だに色濃く残っている。
このムラ社会、タコツボ社会の伝統は、鎖国、幕藩体制という
閉鎖型封建社会を三百年近く続けた徳川時代に日本人の精神構造に
深く刻まれたものであろう。
しかし、人間、社会の発展、成長では、自我の形成(個の確立)を経て、
個人主義の近代社会、最後は市民社会(個人が共存を目指す社会)へ
移行するのが正常なのである。
これは会社などでも同じだ。小さな家族経営の会社、組織などでは、
公私混同、家族主義などもそれほど問題にはならないが、
会社や組織の規模が大きくなるにつれ、もっと公式の規則、透明性、
責任の明確化などが必要になるのである。
田舎ムラ社会的原理には、責任を明確にせず、情緒的連帯に浸って、
集団に守られ、相互に甘えもたれ合うという、伝統的に日本人にとっては
捨てがたい役割があるが、逆に、異質なものを排除する排他性を持ち、
透明性を欠き、個が確立せず、国際化、情報化、近代化とは合致しないのである。
日本がより国際的にも発展、参加していくためには、日本人、日本社会が、
田舎ムラ社会要素より脱皮、成長して、近代市民社会をもっと広げていく
必要があるのではないか?