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ジョイと私は、かの有名なエラトステネスの井戸を見ることは叶わなかった。というのも、誰もその
場所を知らなかったのだ。多分何百年も前になくなってしまったのだろう。仕方ないので、
客船サン・クイーン号に戻って、すばらしい夕食をとった。
ナイルを運行していて、川と砂漠の間の風景のすばらしき、緑ののどかさに圧倒された。我々
の目的地はエドフの神殿。エジプトで最も古く、最も保存状態のよい神殿の一つでありー―カルナ
ックほどのスケールはないがー―エジプトで最も印象的な神殿でもある。その外壁にはホルスとセ
トの争いを描いた壁画があり、またそれに関連する「ビルディング・テキスト」と呼ばれるテキストも
残されている。これは神殿の建築についての情報を与えてくれるだけでなく、はるかな過
去の歴史を垣間見させてくれるものだ。
エジプト人によればこの世界は往古、洪水によって滅亡した。この時代を彼らは「最初の時」
(セブ・デビ)と呼ぶこの最初の時とは紀元前1万年ごろとされ、ということはアトランティスの
破局によって引き起こされた洪水を思い起こさせる。元来の神話上の神殿はこのはるか過
去に由来するものであり、後代になって石と煉瓦による物理的な形が与えられたのだ。だ
からエドフはエジプトで最も神聖な遺跡の一つなのである。
この祭祀遺跡に関しては、私はフレマスとは根本的に見解をことにしている。彼によれば、そ
れらは単なる古代の「指標」であり、地震帯を示すために設置された目印に過ぎない。だ
が私は、自分自身で古代遺跡をー―たとえばストーンヘンジやカルナックなどをー―調査した経験上、
それが聖地として選ばれたのは、そこに何らかの「地球の力(フォース)」の渦が存在し、それ
によって文字通り魔術的な効果を引き起こすことができるからであると確信している。
URLリンク(ja.wikipedia.org) エドフ
URLリンク(ja.wikipedia.org)(Karnak)エジプト、テーベ近郊の地名。カルナック神殿がある。
URLリンク(ja.wikipedia.org) (Carnac)フランス、ブルターニュ南部の地名。カルナック列石がある。
45:、
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ゴースト・クラブの副会長である私は、霊的なものの出現が地球のフォースの渦と関係しているとい
う事例は何度も何度も聞かされているし、UFOに関する本を書いたときには、これらの
エリアでUFOの目撃例が非常に多いことも知った。ダウジング・ロッドを手にストーンヘンジの巨石に
近づいたときは、実際にこのフォースを感じた。まるで強力な磁場の中へ歩いていくような感
じがしたのだ。
場所によっては、この力が不快な効果をもたらすこともある。熱でもあるかのように、感
覚がおかしくなったりするのだ。私はかつてブルターニュのカルナックでこのような状態に陥ったこ
とがある。たくさんの律せ気のあるその狭い場所には、ほとんど手で触れられそうなほど
のはっきりしたフォースがあり、手に持ったダウジング・ロッドが生き物のように踊ったのだ。
エドフを案内してくれたのは、古代エジプトの専門家であるエミル・シェイカーだ。彼は、神殿の秘
儀において重要な役割を果たしていたのは音であると考えている。1998年、サザンプトン大学
の化学者たちは、ストーンヘンジの巨石が音響効果を持っていることを発見した。それは祭礼の
際に、ドラムのための巨大なアンプとして機能する。その平坦な表面は音を蓄積し、広い範囲
にまで反響させるのだ。
そしてわれわれはエドフの神殿もまた動揺の効果を持っていることを発見した。ちょうどエコー
チェンバーのような働きをするのだ。我々はある神殿の中庭の入り口に立ち、低くハミングし
てみた。するとその音は石によって増幅されたのだ
エミルは「聖域」のすぐ側の壁にあるヒエログリフを示した。彼によれば、それは神殿で儀式を行
う際の所作の回数を定めたものだという。この場合、それは3回だった。「詠唱はきっかり
3回でなくてはなりません。さもないと効果がないのです」とエミルは言った。その儀式には、太陽への賛歌の詠唱と、太陽神への捧げものの奉献が含まれている。
46:、
08/06/03 18:13:43 3fcDkuEE0
私はたずねた、「しかし、実際のところ、その儀式はどんな効果があるのですか?」
「神殿を活性化させていたのです」とエミルは言った。
「それは伝統のスイッチを入れるようなものだと?」
私は、とっさに思いついたことをそのまま口にした。
エミルはうなずいた。「まさしく電灯のスイッチを入れるようなものです」
つまり詠唱を含む儀式は、神殿に何らかの「スイッチを入れる」ことができるという。それは
我々がメールを送る際に執り行なう一連の所作と同じ様なものであるらしい。
「聖域」というと、何やら祭壇のようなものがあると思われるかもしれないが、実際には
それは灰色の花崗岩でできた一種の巨大な箱で、それが横倒しになっているものだった。
私は神殿の壁に面している裏側に回ろうとしたが、その狭い通路をさえぎっている人物が
居た額を聖域の石にくっつけて瞑想しているようだ。よくみると、それは一緒に旅行して
いる仲間のマイケル・ベイジェントだった。テンプル騎士団やレンヌ=ル=シャトーに関するたくさんの本を手が
けている男だ。
私は黙って踵を返し、ジョン・ウェストと一緒にビルディング・テキストを見に行った。それによると、
「最初の時」、7人の患者が神殿とピラミッドを建設したという。それから我々は後ろ(実際に
は前)にある中庭を散歩し、日光を楽しんだー―川のほうから気持ちのいい風が吹いてき
たのだ。
それからバスに集合し、サン・クイーン号に戻ってランチをした。1時間ほど後、ロバート・ボーヴァルが
来て、マイケルが見当たらないという。マイケルは3時半から講義をすることになっていたので代
役をやってくれまいか、というのだー―私は引き受けた。我々はマイケルが心配でならなかっ
た。なんといってもここは「盗賊の国」だ。アスワン以来、テロリストの襲撃に備えて軍隊に護衛し
てもらっていたほどだ。ついこの間も、女王の谷ハトシェプスト神殿で、ドイツ人観光客が機銃
で銃撃されたばかりだ。
URLリンク(ja.wikipedia.org)
レンヌ ル シャトー
47:、
08/06/03 18:18:40 3fcDkuEE0
だが数時間後、マイケルはタクシーで戻ってきた。一体何があったんだ、と私はたずねた。
「こっちが聞きたいくらいさ、本の数分瞑想してたらみんないなくなって」
そんなことをいわれても、私は彼が瞑想をしているのを見ていたが、本の数分なんてもん
じゃなかった。少なくとも30分はしていたはずだ。そういうと彼は仰天した。
「え、数分だと思ったけど」
このことは長い間私の頭を悩ませた。明らかに彼はエドフの波動に同調し、時が止まったの
だ。だが、本当にそれだけなのかー―つまり電灯のスイッチを入れるような、純粋に機械的な
プロセスだったのか?ただそれだけではない、という強い感覚があった。だが真の正解にたど
り着いたのは、それから6年後、、、。
神殿の秘密は音の振動にあるのではないかという私の考えは、クリストファー・P・ダンというアメリカ
のエンジニアによってうらづけられた。彼は大ピラミッドが一種の巨大な共鳴室であったと考えている。
ダンは徴兵に袖の下を渡し、誰も人が居ないときに大ピラミッドの「王の間」にひとりで入れ
てもらった。そこで彼は、石棺をこぶしで殴りつけて音を出し、その振動を録音した後、
音色をハミングした。後でこのテープを再生してみると、音のハミングは王の間の中で共鳴
振動を創りだしていた。彼は録音の途中で王の間を出て、徴兵を呼んで電灯を消すように
言ったのだが、このときの彼の声は、まるでまだ王の間にいるかのような音量で録音され
ていたー―そこには特別の音響効果があることが証明されたのだ。
48:、
08/06/03 18:19:41 3fcDkuEE0
友人のデイヴィッド・エルキントンもまた、同じ様に魅力的な事実に気づいた。著書「神の名におい
て」(2001)によると、彼はギザで音響エンジニアのジョン・レイドとであった。そこで彼はレイ
ドに、ピラミッドは「生きて」おり音に反応するという仮説を説明した。
レイドは興味深い実験によってこの仮説を証明した。彼はアルミニウムの金具を使って居塩気の欠
けた角の部分を応急修理し、それからビニールの膜を石段の上に張って、そこに砂をまいた。
小さなスピーカーを正弦波発信器に繋いでスイッチを入れると、砂はすぐさまドラムの上の
それのように、ひとりでにパターンをとりはじめた。
驚いたことに、砂の描き出すパターンは、一連のエジプトの宗教的シンボルだったのだ。-―ファラオの
頭飾り、アンク、ホルスの聖なる目-―これはフリーメーソンの「ピラミッドの中の目」というフレーズにまった
く新しい意味をもたらすものだ。
これらのパターンの写真はエルキントンの本に収録されているが、これを見れば、我々のガイドであ
るエミル・シェイカーのいうとおりだったことは疑いの余地はないー―古代エジプトの秘密は音の
パターンと関係していたのだ。エルキントンは神殿とピラミッドにおける音の儀礼を「音による聖体拝
領」と呼んでいる。
49:、
08/06/03 18:33:30 3fcDkuEE0
URLリンク(ja.wikipedia.org) デンデラ神殿
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デンデラ神殿とオリシスの墓、、、、、
翌日、我々は王家の谷にある壮麗なラムセス6世の墓を訪れた。エミルは長いくだり階段の壁にあ
るデザインを指した。驚いたことに、長いくだり廊下の壁に書かれていたのは、どう見て
も精子だった。だが何故古代エジプト人が精子のことを知っているのか?
その答がわかったのは翌年、ジェレミー・ナーバイの宇宙の蛇(1998)を読んだときだ。これ
については後に述べる。
神殿を見て喜んでいた私は、突如として胃の調子がおかしくなり、嘔吐と下痢に襲われた。
(迷信深い人間なら、ツタンカーメンの墓なんかに行ったからだと後悔していたところだ)。おか
げで、女王の谷へ行ってからもさんざんだった。とはいうものの、例え何があろうと、ハトシ
ェプスト神殿の壮麗さは失われるものではないー―マシンガンを持った衛兵がうろうろしていたとしてもだ。
翌朝になってもまだ胃の調子は悪かった。朝食前にカルナック神殿に行ったのだがー―例によっ
て、その壮大かつ稠密な柱に圧倒されたがー―いつも五時半に起きる私にとってすら、そ
れは少し早すぎた。