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【Re:社会部】鳴っていた警鐘
8月26日8時0分配信 産経新聞
神戸市の都賀川で先月、小学生など5人が死亡するという痛ましい事故が起きました。
六甲山に降った雨が流れ込んで増水し、親水公園の子供たちを襲ったのです。
このニュースを見て、10年前、宇都宮支局時代に栃木県で起きた那須水害を思いだしました。
平成10年8月に起きた那須水害では、山間部の記録的な集中豪雨が河川氾濫(はんらん)を招き、犠牲者を出しました。
背景に那須の開発があるといわれ、コンクリとアスファルトで都市化された六甲山に短時間に降った予想を超す雨が、地中に吸収されずに濁流となって流れた都賀川の事故と共通点がありました。
「寝ていたらチョロチョロと水が流れる音がして、あっという間に濁流にのまれた」。
被災者の話も都賀川と通じるものがありました。
「狭い地域に集中して降る雨が増える」。
10年以上前、温暖化について専門家から話を聞いたことがあります。
都賀川の事故を受けて冬柴鉄三前国土交通相は「地球温暖化か分かりませんが、今までの公共事業の適応策では防ぐことができない災害が起こる可能性がある」と危機感をあらわにしました。
しかし、鳴っていた警鐘に私たちが気づかったのではないかという思いもぬぐえません。(三)