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PCI前社長を詐欺容疑で再逮捕へ、事業費水増し請求
5月10日3時7分配信 読売新聞
国が中国で進める遺棄化学兵器処理事業を巡り、大手コンサルタント会社「パシフィックコンサルタンツインターナショナル」(PCI)が数億円の事業費を水増し請求していた問題で、東京地検特捜部は、
同社前社長・多賀正義容疑者(62)(特別背任容疑で逮捕)を拘置期限の13日にも詐欺容疑で再逮捕する方針を固めた。
特別背任容疑で逮捕された同社元社長・荒木民生容疑者(71)ら3人については、水増し請求の仕組みを詳細には把握していなかったことなどから、詐欺容疑での立件は見送られる見通しだ。
同事業は2004年度以降、PCIの持ち株会社が設立した「遺棄化学兵器処理機構」(東京都港区)が内閣府から随意契約で独占受注。
PCIは、同機構からコンサルタント業務の一部を請け負っていた。
PCI関係者によると、当時、同社プロジェクトマネジメント事業部長として同事業を統括していた多賀容疑者は、国に事業費を請求する際、下請け社員の一部を自社の社員などと偽って報告。
PCIの正社員だけに認められていた技術経費などを、下請け社員の人件費にも上乗せして不正に請求していたという。
PCIは04年度、約17億5000万円の事業費を請求したが、うち1億数千万円が水増し分だった。05~06年度も同様の手口で水増し請求していたという。
最終更新:5月10日3時7分