04/04/30 15:47 x0n6qs+E
>その北海道新聞の生活欄にこんな投書が載っていた。ちょっといい話だったので、紹介したい。
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>■リンゴジュース
>先日、リンゴジュースを飲んでいたら、ふと思い出したことがあった。それはまだ、私が小さかったころのことだ。
>姉も私もリンゴジュースが大好きで、母は一升瓶入りの透きとおった茶色のリンゴジュースを買ってくれた。
>もう私たちはうれしくてうれしくて、暇さえあれば飲んでいた。その様子に母はさすがにあきれ
>「もう、飲んではいけません」とリンゴジュース禁止令が出た。私たちは途方にくれ、どうしたらいいのか
>小さな頭で考えた。それで、リンゴジュースにお別れの手紙を書くことにした。
>「だいすきなリンゴジュースさん、わたしはあなたがのめないの。かなしいですが、さようなら」。
>そんなことを書いて、ジュースの瓶に張っておいた。しばらくすると、母が「リンゴジュースからお返事が来ているよ」
>というのでびっくりして見に行くと、確かに瓶に返事が張ってあった。
>「おてがみありがとう。あんまりたくさんのみすぎないようにしてのんでくれたらうれしいです」
>「うわぁ!」。大喜びして瓶に耳をつけると、トクトクとほんとに何か話しているように聞こえた。
>母はリンゴジュースに聞いて代筆したのだと教えてくれた。思い出したら、懐かしくて胸が熱くなった。
>そうして育ててくれた母は、14年前に亡くなったが、こうして大好きなリンゴジュースを飲んでいると、
>「飲みすぎないようにね」という声がどこからか聞こえてくるような気がする。
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>投稿者は野口裕子さん。函館市にお住まい、40歳の主婦の方だった。
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>なんだかうれしくて、いつもの日本茶をやめて、機内でリンゴジュースを飲んでみた。
>メイビー、アメリカとかニュージーランド産だったと思うけれど、それでもなんだかせつない味がした。
>飛行機に乗ったときのささやかなるこの愉しみ、これからも続けていきたいと思う。