10/05/04 20:56:34 rZg+oDAd0
2010/05/04(火)の朝日新聞朝刊東京版8面「声」欄 より
「天にも届け 沖縄県民の叫び」
無職 小波蔵 政道 (沖縄県西原町 67)
バス、バス、バス。車、車、車。人、人、人。米軍普天間飛行場の沖縄県内への移設に反対
して開かれた県民大会の会場、読谷村広場に近づくにつれ、国道58号は渋滞が激しくなった。
普通1時間で行けるところが2時間以上もかかった。子供の手を引いた若い夫婦、3世代と思
われる家族、車いすのお年寄り、白いつえを持ち、付き添いに導かれる老人、思い思いの姿で
会場に集まった約9万人の人々の表情は強く固い意思に満ちていた。会場は人とプラカードで
埋まり、雲の少ない澄んだ青空に、強い日差しの太陽が照りつける。
60年以上も日々基地と向かい合い、基地公害に悩まされてきた沖縄県民の声が、超党派で
初めての最大の県民大会になった。米軍基地はいらない、沖縄に、日本に。豊かな自然の中で、
静かで潤いのある安心した生活がしたい。戦争を体験した人もしなかった人も、願いは共通する
ものがある。自分の生まれた故郷は一生切っても切れないと悟った時、その良さを本当に知った
時、沖縄の現実が耐え難いものに見えてくる。
この大会で沖縄県民の叫びは天に届いただろうか。