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2010/05/03(月)の朝日新聞朝刊東京版9面「声(憲法記念日特集)」欄 より
「君が代歌わぬ自由 危うし」
元小学校教員 佐々 俊男 (千葉市稲毛区 77)
憲法12条には「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、
これを保持しなければならない」とあります。「思想及び良心の自由」を守っていくのは我々
国民の責任だと読み取れます。
ところで、卒業式の時期は毎年「君が代」のことで教育現場がもめます。4月18日の本紙朝刊
によると、君が代斉唱の際に不起立などで処分された教職員が今春は東京都で4人だけと
激減したそうです。これは都教委幹部が言うように「違反者を厳しく処分する姿勢を打ち出した
ことが奏功した」ということなのでしょう。都教委は、不起立を続ければ、減給、停職、さらに免職
にするという強圧的な姿勢でのぞみ、ある先生は休暇をとり、ある先生は式場に出ないで済む
よう受付など式場外の役割を分担したといいます。不本意ながら歌った先生方もかなりいたので
はないでしょうか。
君が代が、あの戦争を推進する役割を果たしたことは、否定できないでしょう。だから、歌いたく
ない、歌わせたくないと思う先生方もいるのです。その思いを率直に表せない現実―これは
明らかに憲法19条に記された「思想及び良心の自由」の空文化だと憂えます。