10/05/03 21:07:13 PhmmCEla0
2010/05/03(月)の朝日新聞朝刊東京版9面「声(憲法記念日特集)」欄 より
「井上さん 護憲の灯守ります」
高校非常勤講師 山崎 健一 (福島県南相馬市 64)
「九条の会」の護憲アピールに賛同し、私たちの地域でもこの会を立ち上げ、会員も400人を
超えた。運動の呼びかけ人だった小田実さん、加藤周一さん、井上ひさしさんが亡くなったが、
「憲法は変えない。平和憲法の理念こそが、日本や世界が目指すべき道」という遺志をしっかり
と受けついでいきたい。
特に井上さんは3年前、福島市で講演し、「日本国憲法は、人類の長い闘いを経て育まれた自由
や平等の精神を採り入れたもので、けっして押しつけではない」「この憲法は、非軍事化を定めた
南極条約や、南米・アジア・アフリカなどの非核兵器地帯条約の成立、さらに宇宙や海底などの
非核化のために多大な貢献をしてきた」と熱く語った。そして、日本人が知らないところで、この
憲法が全世界に向けて平和の発信を続けてきたことを強調した。
さらにこの平和憲法の精神を生かし、自衛隊を国際救助隊に変えたり、各市町村が国際法で
守られ・攻撃されないよう「無防備都市宣言」をしたりすることを提案した。
昭和20年2月16日、私の住む原町は米軍の激しい空襲をうけ、終戦直前にも空襲されて、
一般市民に多数の犠牲者を出した。これは町に軍の飛行場があったからだ。この教訓から学び、
今後、わが町でも「無防備都市宣言」をできるよう活動していきたい。
いまごろ井上さんは、天国の「ひょうたん島」に渡り、基地や軍備のない、「戦争をしない国・日本」
を願いながら、笑顔をみせていることだろう。