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【産経抄】10月22日
2009.10.22 03:13
「バラ色」には、ふたつの意味がある。『大辞林』によれば、ひとつめは淡紅色。ロゼ
・ワインのうすいピンク色といえばわかりやすい。もちろんバラは、黄やオレンジ、白と
多彩な色を持つ。ただ、これまで多くの育種家が挑みながら、青いバラだけは生み出せな
かった。
▼英語で「不可能の代名詞」とされてきた難事に、サントリーが取り組んで20年、こ
のほど商品化に成功して来月3日から発売するという。果たして商品名の「アプローズ
(喝采(かっさい))」そのままに、世界で受け入れられるのか楽しみだ。バラ色はまた、
しあわせや希望に満ちている状態や、輝かしい未来などを象徴する色でもある。
▼♪あの人が私を腕に抱いて そっとささやきかける時 私の目に映るのはバラ色の人
生--シャンソン界最高の女性歌手、エディット・ピアフが1945年に作詞した名曲だ。
当時の恋人、イブ・モンタンへの愛をつづった作品といわれている。
▼近ごろ、「バラ色」が似合う人物といえば、岩手・花巻東高の菊池雄星投手(18)
がまず思い浮かぶ。20日までに最速155キロの左腕投手と面談したのは、史上最多の
日米20球団に及んだ。
▼現役の投手を同席させたり、日本の大学院に通う米国人男性を専属の通訳に起用する
プランを明らかにしたり、大リーグ球団は精いっぱいの熱意を示した。注目度では、青い
バラを上回っているようだ。一方で世間を見回すと、重苦しい灰色のニュースが目立つ。
▼厚生労働省の発表によると、平成19年の「相対的貧困率」は15・7%で、7人に
1人が貧困状態だった。格差の拡大は、多くの若者の進路を閉ざしてしまう。だからこそ、
将来は未知数としても、菊池投手の「バラ色の人生」がまぶしくて仕方がない。