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2009/10/09(金)の朝日新聞朝刊東京版14面「声」欄 より
「ふと出る差別意識 警戒したい」
塾講師 中田 朋樹 (茨城県土浦市 29)
先日、数人の友人と花火大会に行った。ビニールシートに座って見物したが、会場が暗く、
混雑していたこともあり、途中で友人の靴がなくなった。しばらくして靴は見つかったのだが、
別の友人が真顔で言った。「中国人にでも盗られたのかと思ったよ」
とても驚いた。周囲はほとんど日本人という状況で、何か物がなくなったらとっさに中国人を
思い浮かべるというのは「中国人=泥棒」との思い込みや差別意識の表れだ。しかもそれを
言ったのが普段まじめで考え深い、尊敬できる友人なのである。
どの国にも様々な人がいるのを、多くの人が頭では理解している。が、こうした差別意識が
実は心の底にあり、事件発生時にそれが顔を出すとすれば、関東大震災時の朝鮮人虐殺を、
私たちは過去の事と言い切れないことになる。
「○○人は○○だ」式の思い込みや差別意識に、もっと警戒すべきだと感じた出来事だった。