産経抄ファンクラブ第124集at MASS
産経抄ファンクラブ第124集 - 暇つぶし2ch211:文責・名無しさん
09/09/04 06:29:50 NqHr/v2F0
産経抄                                         9月4日
2016年の夏季五輪の開催地を決めるレースは、最終コーナーに入った。国際オリン
ピック委員会(IOC)が公表した評価報告書を見る限り、4都市は横一線に並んでいる。
東京については、世論の支持が他都市に比べて少ないことを指摘しているのが気に
なる。
▼10月2日のコペンハーゲン総会では、誰が何をIOC委員に訴えるのか。最後のプ
レゼンテーション(説明)が、勝負を決めそうだ。1964年の東京五輪開催は、その5年
前のミュンヘン総会で決まった。当初、説明するはずだった外務省参事官は、けがで
“欠場”を余儀なくされる。
▼ピンチヒッターを務めたのが、NHKの名解説委員として知られ、後に小紙の論説顧
問も務めた平沢和重だった。「西洋では、私たちの土地を『ファー・イースト(極東)』と呼
ぶ。だが、今はジェット機時代、距離は『ファー(遠い)』ではない。遠いのは、国と国、
人間と人間の理解なのだ」。平沢は、アジアで初めて開催する意義を強調した。
▼45分の持ち時間のうち、15分しか使わない名演説だった。その前のライバル都市
の演説が、冗長だったので余計に効果的だった。「スカートとスピーチは短い方がいい」。
言いふるされた言葉は、正しかった。
▼勝因はもうひとつあった。演説の前に平沢が、「日本オリンピックの父」といわれる嘉
納治五郎の最期を見届けた人物、と紹介されたことだ。嘉納は、38年のIOCカイロ会議
で、幻に終わった東京五輪開催のために熱弁をふるい、帰国途上の船で生涯を終えた。
▼その船に乗り合わせていたのが、若き外交官の平沢だった。委員がその因縁に、嘉
納の執念を感じないはずがない。平成の東京五輪にも、そうした「物語」が欲しい。


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