08/07/22 18:37:22 hn0i7/9v0
笑っているのは誰か 竹島と教科書
> 3年前、島根県の「竹島の日」で騒動になったころ、
>私は当コラムで「いっそのこと島を譲ってしまい、『友情島』にしてもらう」 との「夢想」を書いた。
>おかげで「国賊」ともたたかれたが、思い切ってトゲを抜き、
>東アジアの自由主義どうし絆を固められるなら勘定も合わないか、ものは考えようだ、という発想だった。
>それが現実になろうとも思わないが、それにしても、「独島」に寄せる韓国の情念を知りつつ、なぜまた刺激するのか。
>小泉政権で決まった方針とは言え、このセンスはどんなものだろうか。
>と、しばし嘆いた後で気がついた。
>待てよ、ものは考えようだ。
(中略)
> 3年前には、竹島について日韓が「対立している」と書いた中学の教科書が、
>文部科学省の検定によって「韓国が不法占拠している」と書き換えられた。
>百八十度ともいえる今度の転換を、韓国もけなすばかりではもったいない。
>いや、この意味は案外もっと大きいかも知れない。
>教科書や授業で韓国の主張に触れるとあれば、子供たちに少なくとも過去の植民地支配や、
>支配された側の思いを伝えないわけにはいかない。
>とかく現代史を知らずに育ってしまう日本の子供たちにとって、竹島が「過去」に触れる入り口になるなら結構なこと。
>日本にはいい先生も少なくないし、教え方によっては可能性も広がるだろう。
>そういう発想ができないか。
2008/07/21 朝日新聞役員待遇東京本社編集局編集委員 若宮啓文 「風考計」 7面オピニオン面より