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石油元売り 家庭菜園に商機 農薬・肥料、団塊世代ターゲット
5月24日8時26分配信 フジサンケイ ビジネスアイ
石油元売り各社が、退職した“団塊世代”の「家庭菜園」ブームを狙い、一般向けの農薬や肥料を相次ぎ売り出している。
出光興産は自然界に存在する微生物を使い安全性を高めた肥料と農薬を、コスモ石油は植物の光合成を促進するアミノ酸入りの肥料を4月に発売した。
ガソリン需要の減退と原油高で本業が苦戦するなか、石油を分解するための微生物の研究などをベースとしたアグリバイオ事業を強化し、収益源を広げるのが狙いだ。
出光が売り出したのは、家庭菜園向けの「エコガーデンシリーズ」。農業肥料大手のハイポネックスジャパン(大阪市)を通じて販売する。
農薬は納豆菌の一種を使い野菜や果物が病原菌に感染するのを防ぐ。肥料は植物の根から出る酸と同じ作用のある有機酸を配合し養分の吸収を高める効果がある。
化学物質をほとんど使わない安全性が特徴で、価格は1103円~1267円。
出光によると、家庭菜園向け農薬・肥料市場は年160億円規模だが、大量退職した団塊世代の人気が高まっており、今後の市場拡大が期待されている。
出光ではこれまで業務用に特化していたが、採算が取れると判断し参入した。3年後に家庭向けで3億円の販売を目指す。
コスモ石油が発売したのは、「ALA」と呼ばれる天然アミノ酸を使った液体肥料。アミノ酸の働きで光合成を促進させ、植物の成長力を高めるのが特徴。
7~10日に1回の割合で、液体肥料約10ミリリットルに対し水1リットルで薄めて使う。価格は野菜や果物、花の栽培用で980円。
両社が肥料・農薬などのアグリバイオ事業に力を入れるのは、事業の多角化の一環。