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変わる児童養護施設 虐待理由増える
2月10日7時50分配信 産経新聞
家庭での生活が困難な子供たちを受け入れている児童養護施設には、その時代の社会情勢を反映した事情で入所する子供たちがいる。
かつて孤児院と呼ばれ、親を失った子供が大半を占めていた時代もあったが、最近は虐待を理由に入所する子供が増えている。
その役割の重要性は変わらないが、施設を取り巻く問題は山積している。(大森貴弘)
■60人が共同生活
「こんにちは!」元気なあいさつと同時に、「これ、何?」と、リュックサックにつけていたストラップに興味を示す子供たちの笑顔が人なつっこい。
この子供たちが暮らす和歌山市直川の児童養護施設「こばと学園」には、3~18歳の男女計60人が入所している。
入所にいたる経緯はさまざまだが、森本祐司園長(51)は「最近、虐待を受けた児童の入所が増えてきた」と説明する。
県のまとめによると、平成18年度の児童福祉施設(児童養護施設含む)の入所児童数は57人。
このうち約半数の27人は、何らかの虐待を受けたことが理由だという。
こばと学園には、児童指導員や保育士に加えて、虐待などの精神的ダメージを受けた子供に対応するための臨床心理士も配置されている。
だが、「地域的な格差がある」と森本園長は話す。
県児童養護施設協議会に加盟する施設は、乳児院を除いて7施設あるが、カウンセラーなどが配置されているのは、和歌山市内の3施設に過ぎない。
新宮市の施設では臨床心理士のなり手が見つからない状態で、地域によっては、子供の事情に対応できない面もある。