08/09/18 12:52:13 UAOuKUIr0
今週の書評。宮部みゆき『おそろし―三島屋変調百物語事始』だが。
>やがてその語りの果てに、おちかは身を挺(てい)して怪異と直(じか)に向き合うことになる。
>ここらへんは、映像化時代の恐怖のおもむきだ。百物語という古風な習俗を主体にした作品ながら、
>この作品が古くさくないのは、こういうポイントをきちんと押さえているせいだろう。
「映像化時代の恐怖のおもむき」ってなに? 現代のホラー映画を彷彿とさせるような描写なの?
だから、昔風の怪談で終らなかったということなのかしら。しかし、それに続く文章は、
>怪談というのは古いものではあるが、その中心にある人間の心のあやは、いつの時代にもあてはまる普遍性を持っている。
>ホラーがブームという時期をとうに過ぎて、現代小説の大きなジャンルとして定着した感があるのはそのためなのである。
はい? 怪談は普遍的なものなのだと。だから古くならないのだと。
じゃあ「映像化時代の恐怖のおもむき」なんか不必要じゃないか。
現代的な要素を盛り込んだから古くないの?
普遍的なものだから、そもそも古くならないの?
どっちなんだよ。