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【産経抄】12月12日
官房長官の町村信孝という政治家は本当に正直な人のようだ。小紙は
きのうの朝刊で「消えた年金」といわれている宙に浮いた年金記録5000
万件中、2割近くが統合困難とスクープした。来春までに統合を完了すると
した自民党の参院選公約が守られないのは確実で、官房長官は「選挙中
だから言ってしまった」と告白した。
▼自民党が公約を発表したころには、社会保険庁のズサンなお役所仕事
ぶりは既に世間に知れ渡っていた。「来春までなんてとても無理」とほとんど
の専門家は言った。それでも大見えを切ったのだから公約偽装と謗(そし)
られても仕方あるまい。
▼一昔前まで選挙公約なんて、誇大広告もいいところだった。軍隊がなくて
も世界は平和。みんな金持ちで、税金は格安。福祉もタダ、といった具合に。
しかし、現実は厳しい。「非武装中立」とあれほど叫んでいた社会党は政権を
とるや、一夜にして日米安保堅持に宗旨変えした。
▼公約が誇大広告で済んだ古き良き時代は終わった。少子高齢化で右肩
上がりの経済成長は望むべくもない。社会党が消えてなくなって久しいが、
国際社会がユートピアでないのは今や小学生でも知っている。
▼選挙は現実性のある数値目標を盛り込んだ政策で争うべきだという
マニフェスト運動も盛んになった。参院選で自民党が大敗したのも、年金問題
で実現可能性ゼロの公約を掲げたと有権者が判断したのが一因だ。
▼民主党も笑ってばかりはいられない。そもそも「消えた年金」の責任は、
まじめに働かなかった社保庁職員にもある。選挙では強い味方になって
くれる労組に甘い民主党が病巣を除去できるのか有権者は疑っている。
次期衆院選では、民主党も公約偽装は決して許されない。