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一応、日本書籍出版協会の緊急声明というのを載せておきます。
2007年10月17日
緊急声明
社団法人 日 本 雑 誌 協会
社団法人 日本書籍出版協会
今回、講談社発行の書籍『僕はパパを殺すことに決めた』に関連して、奈良地方検察庁が京都の
精神科医を「秘密漏示罪」で逮捕するに至った経緯には、言論・出版の自由を保障した憲法21条
の精神に鑑み、われわれ事件報道・出版に携わる者として重大な危惧を持たざるを得ない。
現在、日本社会に多発している少年犯罪について、原因の究明、事態の推移、今後の対策など
広く情報を開示するため、様々な角度から取材・報道し、事件の解明にあたることは、われわれに
課せられた大きな使命である。いうまでもなく報道・出版に際してプライバシー、人権等に十全な配
慮をおこなうことが重要であることは論を待たない。
しかしながら今回の精神科医逮捕に至る経緯では、任意ではあるが著者や発行出版社の編集者に
長時間の事情聴取がおこなわれ、さらには関係資料の押収、指紋の採取など、秘密漏示罪捜査の
名のもとに異例なまでの捜査がおこなわれた。また精神科医が事情聴取に対して容疑を認めている
にもかかわらず、あえて逮捕に踏み込んだ。その意味するところは取材協力者やメディアへの威嚇
以外のなにものでもなく、国民の知る権利の行使に関わる者にとって看過することはできない。
折しも再来年の5月までに実施が決まっている「裁判員制度」では、メディアによる事件報道を制限
する方針を打ち出している。今回のケースもその流れの中で言論機関への抑止効果を狙ったもの
であるのは明らかで、慄然とする。
検察当局の一連の捜査、言論への介入に対し強く抗議する。