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奈良・妊婦死亡から1年 出産した長男が8日に満1歳
2007年08月07日
昨年夏、奈良県大淀町の町立大淀病院で出産中に意識不明となり、19病院に転院受け入れを
断られた末に死亡した高崎実香さん(当時32)が亡くなる前に出産した長男の奏太ちゃんが
8日に満1歳の誕生日を迎える。この間、夫の晋輔さん(25)のもとには、医学を学ぶ大学生から
講演の依頼があるなど、実香さんが「生きた証し」を残したいとの思いは、遺族だけでなく、
周囲にも広がりつつある。
実香さんは昨年8月7日に大淀病院に入院。8日に意識を失い、奈良県の2病院、
大阪府の17病院に「満床」などを理由に転院を断られた後、搬送先の国立循環器病センター
(大阪府吹田市)で同日、帝王切開で奏太ちゃんを出産、16日に脳内出血で死亡した。
同県三郷町にある晋輔さんの実家には、実香さん愛用のミシンと白地に青い水玉模様の布地が
残された。今、ミシンを使っているのは晋輔さんの義姉の忍さん(30)。ミシン掛けを練習しながら、
「この布で浴衣を作って奏太に着せたいと言っていた実香さんの夢をかなえたい」。
晋輔さんは「大きくなった奏太に、お母さんは産科医療を良くしたんだと説明できるようにしたい」
と願っている。5月に町と担当医師を相手取って損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こしたのも、
6月に奈良市の奈良女子大で教壇に立ち「産科医療は今のままではいけない」と訴えたのもそのためだ。
そんな晋輔さん宅を今月初め、県内に住む医学部の学生が訪ねた。講演の依頼だった。
「医師の卵として、患者側の声も聴いて、実香さんの事例の問題点を探りたい」
という学生の志をうれしく思った晋輔さんは快諾した。