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7月4日高知新聞投稿欄「声 ひろば」
美しい国へと語る安倍首相の真意は
宮谷司(75歳、高知県四万十市)
小泉内閣を引き継いで安倍内閣を発足させた安倍晋三首相が「美しい国日本へ」と
語った言葉はさまざまな論議を呼んだ。その後、防衛庁を防衛省に昇格させ、教育基本法
を改定し、改憲のための国民投票法をつくって「軍隊を強化する国へ」、「愛国心を築く
教育へ」、「非戦・平和憲法の改定へ」と、私にはどう考えても、戦前の国家統制政治、
教育に戻る姿が見えて消えない。
安倍首相が美しい国への道を「たしかに自分の命は大切なものである。しかし、ときには
それをなげうっても守るべき価値が存在するのだ」と語った言葉は、昭和六年生まれの私が
小学校高学年であった戦中に、担任の先生から命令されて暗唱した「教育勅語」の中の
「一旦(いったん)緩急アレバ義勇公ニ奉ジ」と相通じるものがあると思えてならない。
非政府組織NGOが、一九九九年オランダのハーグで開いた「世界平和会議」の大会
アピール第一項に「各国議会は、日本国憲法第九条のような、政府が戦争することを禁止
する決議を採択するべきである」と書いたように、世界の民衆の心は平和を強く求めている
のである。日本でも「九条を守れ」という声はかなり高い。安倍首相よ、美しい国への真意
を、非戦平和への道につなげてほしいと願うのだ。