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柏市の子育て支援実験 参加者不足
2010年03月13日
柏市が2月から始めた情報通信技術(ICT)を活用した子育て支援の実証実験
が、参加者不足でほとんど成り立っていないことが分かった。国から委託料を受け
るモデル事業の一部だが、利用者のニーズがさほどなかったり、支援の担い手とし
て期待される高齢者が端末の操作に不慣れだったり。課題が浮き彫りになった。
実験は、働く親と複数の援助者をインターネットでつなぎ、子どもの送迎や預かり
を手配する内容。同様のサービスを会員同士で行う「かしわファミリー・サポート・セ
ンター」の会員を対象に、2月20日から3月12日まで実験する予定だった。
子育ての情報交換サイト開設など他の3実験とともに、総務省の「地域ICT利活用
モデル構築事業」に採択された。保育園などで、援助者が子どもを引き取る際には
パソコンで「指静脈認証」を行い本人確認するなど先端技術を取り入れた。システム
構築やコンサルティングの費用は他の実験と共通していて算出できないが、この実
験単独の開発費や機器代は約880万円という。
しかし、先月20日の段階で参加者はゼロ。27日に再度説明会を開いたが、利用
会員、協力会員(子どもを預かる援助者)各1人の参加にとどまった。
現在は、初めて利用するときは1週間前までに申し込み、アドバイザーの仲介で事
前に顔合わせをする必要がある。その後は利用前に電話で一時的に預かってくれ
る会員を探す。実験ではネットで情報を流すことで、同時に多くの協力会員が利用
希望を知り、素早く対応できるのが利点とされた。