08/12/27 01:24:23
佐々淳行氏の著書より
ある日次男の敏行が区立の中丸小学校から泣きべそをかきながら帰ってきた。
きけば担任のSという女教師に授業中に「このクラスの子でお父さんが警察官と
自衛官の子供は立ちなさい」と言われ、次男がほかの警察官や自衛官の子供たちと
顔を見合せながら立つと、S教師は「この子たちのお父さんは悪い人たちです。
あんたたちは立っていなさい」といわれゆえなく立たされたというのである。
親の職業で子供を差別して悪いこともしていないのに立たせるとは何事かと激怒
した私は、早速校長先生に抗議した。
校長は「日教組には私も困らされています。ですが相手が悪い。また子供さんに
はね返っても行けないから」と言を左右にして一向に煮え切らない。
「では教育委員会に公立小学校における親の職業による差別として正式に提訴しますから」
と告げると、これはいけないと思ったのか、校長はS教師を家庭訪問の形でさし向けてきた。
S教師は「ベトナム戦争はけしからん、自民党政権は軍国主義復活を目指している。
機動隊は学生に暴力をふるう権力の暴力組織だ」などと日教組の教条主義的な公式論をまくしたてる。
一通り言わせておいてから「私が言っているのはベトナム戦争や全共闘のことではない。
貴女は親の職業で罪のない子供を立たせるという体罰を加えたようだが、
小学校教師としてそれでいいのかと尋ねているんです。反省しないなら私は教育委員会に提訴するつもりです」という。
S教師はヒステリーを起こして「やるならやって御覧なさい。日教組の組織をあげて闘いますよ」と叫ぶ。
「どうぞ。私も貴女を免職させるまで徹底的にやりますよ。ではお引き取り下さい」と突っ放す。
すると免職という言葉にイデオロギーが負けたのか、突然S教師はフロアに土下座して
「どうぞお許し下さい。教師をやめさせられたら暮していけませんので」と哀願しはじめた。
私は呆れ果てて一応鉾をおさめたが、「あさま山荘事件」の時代はこんなひどい話がま
かり通っていた時代で、警察官の家族たちを取り巻く社会環境は、お世辞にも友好的と言えるものではなかった