07/06/17 00:11:09
よくある「お前は橋の下で拾ってきた子」という親の脅しを間に受けた場合に発生する障害。
境界例の人は、見捨てられていないのに見捨てられたと感じてしまうことがよくあります。
たとえば幸せそうな他人を見たときに、ついつい自分と比較してしまい、自分は不幸な
見捨てられた人間なんだと思ってしまいます。他人は他人、自分は自分、人生は
人それぞれなのですが、そのような考え方ができません。ときには羨ましさから、
幸せな人の足を引っ張ったりします。
また、なにかの選考に自分が漏れたような場合にも、まるで自分の存在そのものが
見捨てられたように感じることもあります。まだ他にチャンスがある時でも、
見捨てられたんだという絶望感が支配してしまい、希望を持とうとしなくなってしまいます。
他人からちょっと批判されたりすると、すぐに見捨てられること結びついて絶望したり、
あるいは逆に怒り出したり、復讐行動に出たりします。別に人格を否定されたわけでも
ないのですが、状況を冷静に判断できずに、過剰な反応をしてしまいます。
現実への対処能力が低いために、いろいろと失敗をしやすいのですが、その失敗が
さらに見捨てられ感を強化します。まだ希望が残っているのに、どうせダメなんだと
思い込んで人生のチャンスを自らつぶしてしまいます。
見捨てられる恐怖によって、親からの精神的な分離独立が阻害されたままですので、
自分が何者なのかわかりません。また、何者かになることもできません。私は誰なのか、
どうしてここにいるのか、と問い続けますが、答えが出ません。