09/10/06 22:46:51
>>621
>運命は分かりますが宿命とは何か?教えて下さい
人生のなかで出あう悩みや苦難はさまざまです。そのなかには今世の自分自身
の行動や判断が原因になって現れるものもありますが、なかには、今世に原因
を見いだすことができないものもあります。“自分は何も悪いことをしていない
のに、なぜこのような苦しみを受けなければならないのか”と思うような苦難に
直面しなければならない場合もあります。
仏法では、このような苦難は、過去世において自分が行った行為(宿業)の結
果が今世に現れたものであるととらえます。「業」とは、もともとは「行為」を
意味する言葉です。今世の幸・不幸に影響力をもつ過去世の行為を「宿業」と
いいます。この宿業には、善と悪の両方がありますが、今世の苦悩をもたらす
過去世の悪業を宿業という場合が多いと言えます。
仏法では、“三世の生命”あるいは“三世の因果”を説きます。すなわち、生命は今
世だけのものではなく、過去世・現在世・未来世の三世にわたるものであり、
過去世の行為が因となって現在世の結果として現れ、また、現在世の行為が因
となって未来世の果をもたらすと見るのです。
過去世に悪因があれば今世に悪果(悪い結果)があり、善因があれば善果があ
るとするのが、仏教一般で言われる宿業の因果です。しかし、これで終わって
しまっては、現在の苦しみの原因はわかっても、それを変革することはできず、
未来世にわたって生死を繰り返しながら清算していく以外に道はないことにな
ります。このように、宿業の考え方は、往々にして希望のない宿命論に陥りや
すいのです。これに対して、「宿命の転換」を説くのが、日蓮大聖人の仏法です。