09/07/03 08:27:59
(レス>59の続き)
『日本では「今昔物語集」(1030年頃の僧の話)や「日本霊異記」(822年頃成立)に「法華書写の
人を譏る故に白癩の病を得たり」などと「業病観」を伺わせる記述が見られます』とされているが、
これなど、癩差別に関する法華経の影響を明らかに見る事ができよう。
URLリンク(www.eonet.ne.jp)
(なお、日本において法華経と癩に関して触れている歴史的文献は、これだけではない。)
ところで、論者は「日本での佛教は元々為政者のものであったのでこのような儒教的因果論や
業は都合が良かったのかも知れない」とするが、これが法華経と癩差別の関係についての
問題とどのように結び付くと言うのであろうか?
何ら、法華経は日本における癩差別の思想的基盤(母体)となってはいないとする理由とは、
ならないであろう。
>それとライ病の業は法華経が結びつけたという主張だが、例えば「長阿含経」「中阿含経」「四文律」「根本説一切うぶびなしゃ」「毘尼母経」「宝積経」「栴檀香
>身陀羅尼経」などなど、ライ病が出てくる経は他にもあるのだが?
これも同様であって、少なくとも、それらの諸経典が法華経と同等以上に日本の社会に浸透し
影響を与えたのならともかく、そのような事が無い以上、何ら法華経は日本における癩差別の
思想的基盤(母体)となってはいないとする理由とは、なりえないであろう。