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◆自殺説を採る理由(2) 転落直後の明代氏の言動
「民主主義汚染」P145～147に記述されている聞き込み捜査によって判明した転落直後の模様を要約してみる。
倒れている明代氏を気遣うモスバーガーの店長や店員に対する受け答えからは、死を覚悟し、自ら死に赴く気持ちが出ているように思う。
謀殺だったならば、助けを求め、誰かに落とされたと訴えるのが自然ではないか。
・ビル５階の住人が「キャーッ」という悲鳴と、ほぼ同時に「ドスン」という音を聞いたのは22時頃。
・30分後、同ビル１階のモスバーガーのアルバイト店員がごみ捨ての際に人が横たわっているのを発見。店長に伝えた。
・店長は現場に行き、倒れて苦しんでいる中年女性に声をかけた。
「大丈夫ですか」「大丈夫です」
・店長は何度か尋ねたが、女性はそのたびにはっきりした声で「大丈夫です」と答えた。
・店長は続けて聞いた「落ちたんですか」。すると女性は何度も顔を横に振った。店長は「ちがう」という意思表示だと受け取った。
・しばらくして、隣の駐車場の管理人が異変に気が付いて現場にやってきた。人が倒れており、そばにモスバーガーの店長が心配そうに立っていた。
・そのうち最初に発見した店員も現場に戻ってきて、心配して声をかけた。
「痛くないですか」「大丈夫です」
まだしっかりした声だった。
・それでも駐車場の管理人は店員に交番に届けるように言い、救急車を呼んだ方がいいと繰り返した。
・店員は女性に聞いた。
「救急車を呼びましょうか」「いいです」
苦しそうな声だったが女性ははっきりした声で言った。
・しかし、このままほっておくわけにはいかず、店員が30メートルほど離れた交番に通報、救急車の手配を要請した。これが22時45分頃。
・店員が現場に戻り、しばらくして交番の警察官もやってきた。発見当初は仰向けだった女性はうつ伏せになり苦しんでいる様子だった。
・店員は何度も何度も必死で声をかけた。
「しっかりしてください。もうすぐ救急車が来ますから、がんばってください」
・警官は身を屈めて名前を尋ねた。しかし、救急車が現場に到着する前に女性は反応しなくなっていた。
・救急車が現場に到着したのは22時56分。
・20分後の23時16分、現場での緊急手当てをして、救急車は所沢の防衛医大病院に向けて出発した。