08/05/21 13:54:12
>>831
>しかも創造主とはいえ、欠陥品を大量に作った
以下そこにある疑問はごもっともです。ただし、このキリスト教の創造説
には続きあり、そこでこの問題は解決することになっています。
仏教が明示的に語らない「絶対存在」は実際には唯識九識論の根底存在でも
あり、そこに「意志と思考」が存在することを認めることで一神教に一致し、
それが自分の同伴者、教導創造者としての個別の意志主体存在をたくさん
子供として創造してともに世界に存在させたとします。
その時点では世界は完全で「良かった」とされていたわけですが、そこから
その個別存在の「自由意志」が「自由に存在を不完全なものにする自由も
与えられていた」がために、
個別の自由意志を持つ者として自由にそれを行使することでこの世に不幸
の根であるものが生まれてしまったということでした。それが、不完全な生命
体の欠陥であり、障害であり、形態の不全であり、また劣化機能を結果し、
物質存在としても苦しむ状況を招来してしまったということです。
それを絶対存在からの離反という意味で罪がもたらされたと表現し、そこから
すべての不幸の原因が生まれたとしています。つまり、世界を悪くしたのは
自由意志の悪用に拠ったのであるということで、そこまでの自由も認めたのは
確かに絶対者なる神ではあったが、その「自由意志と罪」との関わりによって
世界に存在に劣化と復帰の過程が共存する歴史の営みが生まれた、という
説明なのです。