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■韓国資本主義成長、日帝の支援のおかげさまだって?
「漢江の奇跡」を生んだ韓国資本主義の特質はいつそしてどのように形成
されたのだろうか?エコノミストたちは高度成長が起きた1960~70年代の
経済システムや成長戦略に焦点を合わせて答を探そうとする場合が多い。
これに反して歴史学者たちは長期的要因により大きな関心を傾ける。
「帝国の後裔」と「大軍の斥候」は時期をさらにさかのぼって開港以後、特に
日帝期に起きた変化に注目する。当時の最大朝鮮人企業、「京城紡織」(以下
京紡)とその経営者であるキム・ソンス、キム・ヨンス一家を研究素材にした
点も共通する。
「帝国の後裔(邦題:日本帝国の申し子)」はハーバード大エッカート教授が
1991年に出版した'Offspring of Empire'を翻訳したもの。この本の素材になった
全北高敞の金氏一家は開港期に大地主に成長し、1919年、中小織布会社で
ある京紡を立てて産業資本家に転身した後、日本の紡績会社に匹敵する
規模に成長した。ひいては教育とメディアを含む事業を多角化して、戦時には
満州に進出するなど財閥と呼ばれるほどの成功をした。
著者は大学院時代の1969年に平和奉仕団の一員としてソウルを訪れ
1977年まで働きながら勉強した。この期間は朴正煕式「近代化」が絶頂に達した
時代だった。著者はその時、直接目にした現象がどんな歴史的脈絡から来た
ものなのかを追跡する事に魅かれてこの研究に足を踏み入れるようになったと
言う。彼は公開された資料は勿論、従来他の研究者たちが近付けなかった
京紡の会計帳簿と企業家個人の書信のような内部資料を掘り出してこの会社の
成長過程を再構成しようとした。そして個別企業の敍述に止まらず、これを
一般化して韓国資本主義に特有の'成長の類型'が何だったのか、を明らかに
しようとした点に特徴がある。
つづく