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>>362
【コラム】大統領のずるさと二重性(下)
過去15年の政治的功績を一言で表現するのは難しいが、金泳三(キム・ヨンサム)元大統領は
大統領への欲望が強かった分、大統領になる準備が伴っていなかったようだ。金大中(キム・
デジュン)元大統領の場合、自身の目標の一つである南北関係に没頭する余り、手段と方法を
選ばないという無謀さがあった。盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領は「改革」と「変化」を叫んだが、
自身がそれを率いる能力と資質を発揮したというよりは、左派的流れに引きずられていった
というのが本当のところだろう。
結局、大統領の選択肢は二つだ。一つは政治のずるさと二重性を受け入れること。すなわち、
国民に仕えることも必要だが、必要ならば国民と戦うことも覚悟しなければならないということだ。
世論に従うのも重要だが、場合によっては世論に逆行して戦う姿勢も必要だ。官僚には依存
せざるを得ないが、時には官僚と戦わなければならない。官僚ほどずるい存在はない。
ある学者は官僚を「破壊することが最も困難な社会構造」と呼んだ。しかし、官僚なしでは
何もできないということも認めてやっていくしかない。マスコミに関しても同様だ。
もう一つの選択は批判に耐えながら一本の道を行くこと。慎重、節制、包容力、チームワークと
いう方向に進むか、マキャベリズム的に自分の統治哲学に従い、判断力、冒険心、推進力、
果断さという方向に進むかのいずれかだ。
問題の核心は大統領がどのような志向を持っているかだ。われわれの新大統領に対する
関心で最も重要なのは、韓国社会をどう導くのかという方向性と言える。方向性を正しく
設定すれば、その中で方法と手段をめぐりいくらでも戦うことができる。向かうべき方向に
疑いがなければ、そうした前提に基づきペースなどについていくらでも話し合いが可能だ。
大統領がすべきことは川に堤防を設けることだ。そして、水が激しく流れても崩れないように
堤防を丈夫に保つことだ。 たとえ水がぶつかってもそれを堤防の中にとどめなければならない。