07/09/02 23:40:37 hPImXa+N
「美しさこそ我が命」
日ノ本家とパクスアメリカーナ家が喧嘩をはじめたとき、メリケン夫人には悩みが一つありました。日ノ本家から物を買えなくなったのです。
「私の足はどうなるの? もっと買っておけばよかったわ・・・ 素足なんてさらせない。ああ、どうしよう・・・」
日ノ本家で売っている絹でストッキング等を作っていた夫人は大弱り。あわてて家中を探してみたものの、ほとんどありませんでした。
「あなた! いますぐ日ノ本家と仲直りして。私に継ぎ接ぎの靴下を履けというの? 破れかけたストッキングを着けろというの? そんなの耐えられない!」
「絹なんて家でも作ってるYO?」
「あんたの部下が作ってんのは襤褸切れってのよ! 撫子が作ってるのと比べて御覧なさい! ビクトリアさんだって困ってるでしょう?」
「そういえば長いスカートだったYO。」
「でしょ!? どうしてもコトを構えるのならまともなシルクを作って頂戴!」
そしてパクスアメリカーナ工場では研究が始まりました。そしてナイロンが出来上がりました。
「ふうん。あんたにしては上出来ね。これで安心したわ。」
いつしか絹は忘れられていきました。そしてナイロンが絹に取って代わりました。それは日ノ本家の終焉を表すかのようでした。