09/10/13 05:04:58 oK6tx2JI
(頁を改めて)
鹿島の主張は、簡単に言うなら「主としてWTC1はコア部、WTC2は外壁柱がダメージを受けたので、WTC2は『先にバランスを失って』崩壊した」と言うものだ。
これは崩壊初期にWTC2の上層階が大きく南東に傾いた記録映像と整合するので、一見すると「合理的」な推測に見える。
だが、この推測では「何故、一旦大きく傾いたWTC2の上層階が、そのまま転げ落ちずに垂直落下したのか?」という、あの有名な「疑問」を、さらに解決困難なものとしてしまう。
もし鹿島が指摘するように、コアの鉛直荷重支持能力が喪失するには、WTC1が崩落開始までに要した時間がかかるのであるなら、WTC2の崩落開始時点で、コアの鉛直荷重支持能力は健在だったと考えねばならないからだ。
(鹿島の主張では、火災によるコア支柱群へのダメージも、WTC1の方が大きかったことになっている)
さんざん言われ尽くされたことだが、東南側外壁が先に崩壊を始め、上層階が大きく傾いた場合、鉛直方向への荷重は東南側に偏って集中し、逆に北西側では大きく軽減される。
健全な鉛直荷重支持能力を持っていたはずのコア北西側が、なぜ軽減されたはずの荷重で垂直に崩壊するのか?
この疑問を鹿島にぶつけても、回答は期待できない。
「研究の主旨が違う。我々の主旨は何故WTC2が先に崩壊を『開始』したのかであり、ビル全体の連鎖、完全、短時間崩壊の原因を特定することではない」と言われるのが関の山だろう。
そこでオレはこの疑問を「鹿島の解析は『科学的』なものだったと信じる」君にぶつけてみたい。
WTC2が先に崩壊開始した理由として鹿島が組み立てた理論は、後の連鎖垂直崩壊を不可能にする理論にもなってしまうという決定的矛盾を、はてさて君はどう弁護、解説してくれるのだろう? 楽しみである。