09/08/30 13:31:33 /qCv44Z0
(つづき)
であれば、部材の飛翔速度はベクトルに関係なく、その「落下距離」から簡単な計算で求められる(落下)速度が「上限」になるわけだ。
ここまで、理解できたら後は簡単だよね。
資料映像から、飛翔する部材の飛翔開始高度を測定し、そこまでの落下距離の上限を求める。
最長落下距離から最速の落下速度を求める計算は、自由落下の公式を使えば良いだろう。
水平方向に、秒速20mで運動している部材は、その前に秒速20m以上の速度で落下していなければならない。
飛び出し後は、水平方向に減速する要素(空気抵抗等)があっても、加速する要素は何もないからだね。
オレがピックアップして試算してみたモデルでは、ビルから約70m離れた場所を水平ベクトルにして(最低)20m/sの速度で飛翔していた部材の最大落下距離は約20m。
その時点での落下速度は最速で19.8m/sになる。
この落下する部材が、どのような跳ね返り方をしても、水平ベクトルにして20m/s以上の速度になり得ないのは明白だろう。
秒速19.8mで落下する部材がなにかに衝突し、運動ベクトルを水平方向に変えた場合、一般的には最低20~30%の速度ロスが生じる。
さらに70mの距離を水平に飛翔する間の減速要素を考慮したとき、現実的な計算では10m/sも出れば奇跡的な高効率反射と言えるだろう。
また、それらのロスをまったく計算に入れず、理論上の最高速度と比較しても、実際の速度がわずかに上回っているのだ。
理論上の最高値を「わずかに上回る」ということは、現実的に「有り得ない」速度だと断言できる。
しかも、測定した飛翔速度は「もっとも小さく見積もった」数値である。(さらにつづく)