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ハーバード大学の私の知人であるロバート・ライシュ博士は、アメリカの景気は今後X型になるだろうという予測を最近行なった。
つまり、「これでおしまい」ということである。ライシュ博士の予測は、アメリカでこれまで経済専門家が述べてきた
二重底W型の不景気や、不景気が長引くL型、さらにはU字型、V型といわれる景気の予測をすべて否定するもので、
アメリカ経済は新しい仕組みを考えないかぎり当面立ち直ることは難しいとしている。
ボストンコンサルティンググループのデイビッド・ローズとダニエル・シェルターの二人は、経済の停滞からいかに
立ち直るかという本を書き、ハーバード大学の教授だったジョセフ・シュームペーター博士や、ロシアの
経済学者ニコライ・コンドラチェフの学説を引っ張り出してアメリカの景気停滞と失業は20年続くと警告している。
アメリカの人々は不景気の心配と失業で頭が一杯であり、中国の問題や核兵器のことを考える暇すらなくなってしまっている。
アメリカが依然として超大国であるというキッシンジャー博士の主張は否定できないが、長期間の経済停滞の見通しと
失業の重みに人々は打ちひしがれている。いまアメリカに多くを期待するのは難しい。