09/03/13 21:52:34 Q+q/+wBI
>>956
ソ連時代、多くのロシア人は、ロシアに民主主義と資本主義が導入され、
社会主義を捨てて自由主義国になればアメリカの様に豊かな国になれる、
と、本気で思っていたらしい。
とても稚拙な発想の上に、社会主義国そんな考えの国民が多くいたというのは
意外を通り越して信じられないかも知れないが、現実はそうだったようだ。
アメリカに対する感情も、反米感情は弱く、親米的なものだったようだ。
そうした土台があるからこそ、ソ連崩壊後のロシアに、エリツィンのような
親米自由主義政権を樹立する事が可能だった。
ところが急進的で誤った改革が続々と打ち出された為にロシア経済は破壊され、
国民の圧倒的多数は不幸になり、詐欺師的才能を持つ者がオリガルヒとして君臨、
国民の平均寿命は縮む、混乱と喪失感で自殺者やアルコール依存症が増える一方、
軍事関連産業の閉鎖で多くの地方都市が寂れて失業者は職を求めて海外に抜け出し、
若い男は移民として出稼ぎに、若い女は売春婦として海外に流出した。
よく「ロシア経済は破壊された」というが、その文字の通り、本当に破壊された。
国を支える重要なパーツである地方都市が崩壊し、家庭もあちこちで崩壊し、
下手すると瓦礫の山しかない敗戦直後の日本を凌駕するような惨状を呈した。
その一方で、ロシアに入り込んだ欧米系の組織はソ連批判を展開し続け、
自由民主主義と資本主義こそが国を救う、共産主義に後戻りしてはならない、と、
塗炭の苦しみを味わうロシア人を、助けもせずに言い続けた。
激動の90年代でロシア国民は地獄を経験した為、
ソ連時代に存在した民主主義、自由主義、資本主義への幻想とバブルが弾けた。
欧米系組織によるソ連批判は逆効果となり、自由民主主義と資本主義への憎悪を増幅させた。
反米感情の高まりも、アメリカに騙されたという感情がロシア人に強い為(アメリカが騙したのは事実だが)。
安定を求めるというのは、地獄の90年代の再来は真っ平だという当然の心情から来る。