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★菊池誠 (大阪大学理学部教授)
URLリンク(www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp)
ネット上の映像で判断することと想像力 (2008/10/5)
僕が出た「視点・論点」がyoutubeに載ったとき、内容の評価とは別に「シャツのボタンが
がずれている」というコメントがネット上に散見されました(^^
ええ、たしかにそう見えることは認めましょう、残念ながら。それは僕が見てもそう思う瞬間があります。
僕ひとりなら、ボタンがずれたまま気づかないってことは充分にありえますし、
実際、ごくたまにやってしまうことがあります。あれは恥ずかしい。
しかし、ディレクター、アシスタント・ディレクター、カメラマン、さらにはもっと間近で見るメイク(反射を抑えるために、
最低限のドーランは塗ります)
の人の目をすべてかいくぐって、本番終了までボタンをずらしたまま通すには、
かなりの努力を要します。カメラの前では座っていますが、その前には立ってスタッフと話したりするわけですからね。
立ってる姿を間近に見たら、まず気づくんじゃないですかね。
つまり、「ボタンがずれている」というのは「何人もの目がそのミスを見逃した」と言う主張であって、
単に「菊池ひとりがへぼい」という話ではないわけです。何が足りないのかといえば、
映像は何人ものスタッフによって作られていることについての「想像力」でしょう。
911なら、「これが自作自演だとすると、アメリカ政府はいったい何人の人間を黙らせたのだろう」と想像することですね。
「自由落下に見えるかどうか」なんてことを考えるより、よほど重要でしょう。
「視点・論点」
URLリンク(jp.youtube.com)