08/02/03 09:25:06 O4lqYl89
グノーシスと人間至上主義(666=人間を表す数字=悪魔主義)とニューエイジ
現代の精神文化、 ニューエイジ運動とグノーシスの類比などが論じられますね。 思想の構造としてみると、
必ずしもグノーシスの構造と一致しないものが多いのですが、 実存理解でグノーシスと共通するため、 タームの交換が行なわれたり、
お互いの影響関係があったりするのではないでしょうかね。
アニメの 「エヴァンゲリオン」 などは、 グノーシス的世界と非常に似通っているようですが、 作者はよく勉強しておられるんじゃないかな。
ブルトマンなど正統主義のキリスト教神学者は、 グノーシスを否定的価値の代名詞として使いますね。 その批判は結局は独我論、
人間が神になってしまうという点に向けられています。
伝統的なキリスト教神学の定式でいえば、 創造主である神、 被造物である人間という二つの円があって、 二つは絶対に重ならない。
そして二つの円の関係性の中でキリスト者は自己を理解し、 世界を理解するわけです。
グノーシスでも一時的には神と現実の世界という二つの円が描けますが、 上の円の神とは実は“人間”、 本来的な人間であり、
下の円の現実の世界は消滅してしまうわけですから、 最後には円は一つしか存在しなくなる。 その円の中にあるのは人間であって、
その円を超える上の神も下の世界もない。 これが独我論です。