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『正論』 2007年12月号
<白熱放談>
なぜ日本は「国家」として立ち上がれないのか
評論家 宮崎正弘/帝京平成大学教授 米田建三/政治学者 殿岡昭郎
URLリンク(www.sankei.co.jp)
【宮崎】 テレビで見かける日本代表の佐々江賢一郎・外務省アジア大洋州局長の固い表情は、
日本が六カ国協議の蚊帳の外に置かれているというよりも、もはや部屋の外に追い出されている
現実を暗黙に物語っているんじゃないですか。米中は日本の頭越しに北朝鮮をマネジメントしよう
としている。残念な想像ですが、日本は外交的に完全な敗北に終わるのではないか。最終的に
資金だけを拠出させられ、東アジアにおけるより以上の孤立、危機を日本の金でもって強化する
ようなことになりはしないかという、そういう印象を私は持ちます。
【殿岡】 ヒル米国務次官補は、今回の「無能力化」について「後戻りできないのではなく、戻るの
が簡単ではないこと」と説明している。きわめて曖昧です。当初の目的であったはずの北の核放棄
に向けた完全な措置ではなく、「一定の時間があれば再稼動できる措置」とも解釈できるわけで、
宮崎さんがおっしゃるように北にとっては抜け道だらけ、日本にとって何ら安心できる合意とは言え
ないと私も思います。
【米田】 以前、ある防衛官僚と六カ国協議について話し合いをしたとき、彼はこう語っていました。
北朝鮮の核の脅威といっても、本当に脅威を受けるのは協議参加国の中で日本しかない。