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18日水曜発売のドイツの時事週刊誌『デル・シュピーゲル』のインタビュー記事で、
イスラエルのオルメルト首相は、最近の国際社会がイランに対して行っている経済
封鎖に関して、多分その政策だけでは(イランの核開発計画の廃棄は)成功しない
だろうと述べ、「経済・政治・外交・軍事のあらゆる面で対処できる策がもっとある」
と語っている。また、インタビュアーの「イスラエルがイランに対して軍事的行動を
起こす(先制攻撃する)可能性があるか?」という質問に答えて、オルメルト首相は
こう応えている。「イスラエルは、いついかなる場合でもいかなる類いの脅威に
対しても、自国を防衛する体制にあらねばならない。」
一方、イスラエルの実戦演習の波紋は、湾岸地域にさざ波のように広がった。
アラブ首長国連邦の首都デュバイでは、国営のカリージ・タイムズ紙が土曜版の
紙面に掲載した記事は次のようなものであった。「イスラエル、あるいは米国による
イラン攻撃は、中東地域全体に破滅的結果をもたらすだろう。イランの核武装は誰の
得にもならないが、軍事行動と実戦演習もまた同様にあってはならないことである。」
西側諸国は、イランが核兵器を保有しようとしていると非難する。一方イラン側は、
核開発計画はあくまで発電用の原子力開発であって、核武装のためではないと
西側の非難を却下する。また、昨年に公開された米国の諜報機関の調査報告書
では、イランは核開発を一時停止したと報告されたが、イスラエルの諜報機関は、
その報告は間違っており、イランの核武装計画は継続中だと信じている。
20日金曜の段階で、ロシアの外相はイランへの軍事力行使に対して「イランが
原子力発電のためだと弁明している計画においては、核兵器を製造しようとしている
証拠は皆無だ」とイラン側を弁護した。イスラエルが単独で軍事行動を起こした例は、
過去においてもある。1981年、イスラエル空軍の爆撃ジェット機がイラクのオシラク
核施設を空爆し、独裁者サダム・フセインの核開発計画は終わりを告げた。また昨年
9月には、米国の諜報が「シリアが北朝鮮の援助を受けて核燃料炉を建設中だった」
と見なしたシリアの疑惑の核施設に対しても、イスラエル空軍が爆撃して破壊している。