09/02/22 08:39:56
『ベルリンの壁』
1961年8月13日。米ソ冷戦下で、東西対立の象徴であったベルリンに突然「壁」が築かれ、
街に暮らしていた多くの人々が東西に分け隔てられてしまった。
2つのベルリンに生きる人々は、どのような思いを抱きながら28年を過ぎしてきたのだろうか。
厳しい軍事的対立が続いていた当時の様子を克明に伝える。東ベルリン側の取材は
検閲を受けているために、人々の政治的な発言は全くない一方、西ベルリン市民は
積極的に東西対立の問題を語っているのが印象的。
このドキュメンタリーが放送された半年後の1989年11月9日。ベルリンの壁は崩壊した。
(関連ドキュメンタリーは、>>118-119を)
引き裂かれた街に生きる ~冷戦下のベルリン ~ (1989年) -45分-
URLリンク(www.megavideo.com)
-余談-
私は、ベルリンの壁崩壊半年後に、この地を訪問したことがある。
壁崩壊のお祝い気分がさめてみると、旧東ドイツ側の経済的遅れなどで、事実上、西ドイツ側に
吸収されるという立場の違いから、旧東ドイツ人が、二流市民のように扱われていることに対し、
複雑な気持ちであることを、多くの人が悲しそうに語っていた。
その後、旧東ドイツ地域では、極右(ネオナチ)に転落する若者が増えたそうだ。
格差社会・差別社会は、憎悪を生み、性質の悪いナショナリズムの温床となる。
それは、現在の日本にもいえることだろう。