08/03/18 15:05:53
中国チベット自治区ラサで起きた大規模暴動は、
中国政府が武力行使で鎮圧を図る一方で、
抗議デモは周辺の省へ拡大している。
インドのダライ・ラマ十四世の亡命政府やNGO(非政府組織)
が明らかにした犠牲者数は四川省を含めて九十人近くに達する。
この数字が事実なら、一九八九年のラサ暴動の死者十六人を上回る。これ以上の流血は防がねばならない。平和的に事態の収拾を図り、話し合いなどによる問題解決への道を探ってほしい。
中国政府と亡命政府双方の死者数が大きく食い違っているのは、
中国政府が外国メディアの立ち入りを制限しているためだ。
暴動の背景には、漢民族を大量移住させ給料面で優遇する
「差別的統治」に対するチベット人の不満があったようだ。
それが一気に火を噴いたとの見方だ。
一方、北京五輪を控えての抗議デモは、
国際社会にチベット問題をアピールする狙いもあったかもしれない。