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その大きな柱は07年1月以降9部にわたって連載してきた「医療クライシス」です。こ
の連載企画では、医師不足やそれを生み出した医療費抑制政策の問題点、医療現場の危機
的状況を伝え、その改善策の提案などを行ってきました。「医療崩壊」とも称される問題
を新聞として本格的に取り上げたのは初めてのことでした。
さらに、平均的な医師でさえも過労死基準を越える残業をしている厳しい実態や、激務
に見合わない勤務医の収入、地方の医師不足といった、医療現場の苦境も報告しました。
国は当初「医師不足の原因は地域間、診療科間の偏在で、絶対数は足りている」との姿
勢で、医療費抑制の方針も維持しました。しかし、毎日新聞はこうした国の認識に基づく
対策を検証するシリーズも掲載し、その不充分さを指摘した結果、国は「医師は不足して
いる」と認めるに至り、医療費抑制も見直されることになりました。
07年4月に新設した医療面(毎週水曜日朝刊)は、間もなく4年目を迎えます。読者の
関心の高い身近な病気の治療法などを詳しく解説しています。この面では、国民病である
がんへの取り組みが注目されており、東京大付属病院の中川憲一准教授が分かりやすくつ
づったコラム「Dr.中川のがんを知る」「Dr.中川のがんから死生をみつめる」は好評を
いただいています。
健康面(毎週金曜日朝刊)でも、精神科医の春日武彦さんが「うつ」など精神疾患につい
て独自の視点で語るコラム「春日武彦の心察室」や、高齢者の転倒への予防策を紹介する
武藤芳照・東京大教授のコラム「転ばぬ先の知恵」を隔週で掲載しています。