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一転、臓器移植法案「A案可決」賛成263票
6月18日13時25分配信 産経新聞
子供の臓器移植に道を開くかどうかが焦点となっている臓器移植法改正4案は、18日午後の衆院本会議で採決が始まった。
臓器移植をめぐる法案の採決は平成9年以来12年ぶり。
採決は国会提出順にA~D案が採決され、最初に採決にかけられたA案が263票と過半数を得て可決された。反対は167票だった。
今後、参院で審議されるが、A案を成立させる流れが強まった。
A案は「脳死は一般に人の死」と位置づけ、本人が生前に拒否しなければ、家族の同意で臓器提供を可能にする。
また、15歳未満の臓器提供を禁じる現行法の年齢制限を撤廃し、子供の臓器移植に道を開く内容。
共産党をのぞく各党は「死生観にかかわる」として党議拘束をかけず、議員個人の判断で投票した。
共産党は「議論が尽くされておらず採決は時期尚早」として全員棄権した。
与党と民主党は4案とも否決されれば全案を廃案とし、各案の獲得票数をもとに新改正案を作成して提出する方向で調整していた。
4案は提出順に、A案のほか、
移植可能年齢を12歳以上に引き下げるB案
▽脳死判定基準を厳格化し、当面子供の臓器移植を認めないC案
▽15歳以上は現行法を維持し、15歳未満は家族の承認などを条件に提供を認めるD案。
4案は国会提出順にA~D案の順に記名投票で採決する予定だったが、A案が可決されたため、残りの案は採決されなかった。