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「いまあるもの」で何とかするのが医療だ
信友 浩一 九州大学大学院医学研究院医療システム学分野教授
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求められているのは「地域完結型」の医療。自分の病院で対応できなければ、ほ
かの病院が対応できないか探してみるべきだろう。医師が不足していようが多か
ろうが、今いる人員でどうにかする。それが医療の大原則である。
我々はエコーの検査、超音波による検査機器がないからといって、診断をさぼっ
たりはしない。あるいは、血圧計がなく、血圧が測れないからといって何も手当
しないなどということもない。そもそも医療は、今あるものでどうにかするもの
だ。「CTがないからできない」─ありえない。「満床だから」─そんな理由
でなぜ診療を断っていい、なぜ、許されるのか。そんな習慣をつけたのは誰か。
医師たる者が、業務を独占しながら、応召義務を果たさない。いつ、医師の神経
は麻痺したのだろうか。
少なくても、私たちの世代、団塊の世代までは、そんなことはなかったと記憶し
している。何々がないからできませんなどと言ったら、上司からこっぴどく怒ら
れた。「患者を見殺しにするのか!」と。そう叱咤する指導者もいなくなったの
だろう。たぶん我々の10歳年下からの世代から、そういう習慣ができ上がっていっ
た。そんな気がしている。