09/06/19 16:47:40 exaTcBNV0
やごろうどん:違和感 /鹿児島
URLリンク(s03.megalodon.jp)
「何か違う」。最近、心の奥である思いが澱(おり)のように固まって、どうしても消えない。
人々が市職員労組前に群がる。プラカード片手に「組合は阿久根から出ていけ」と拳をあげ、声高に叫ぶ。
数十年前の左右対立のような闘争が今の時代、それも一地方都市にあるはずもない。取材しながら妙な感覚にとらわれた。
民主主義の要諦(ようてい)は「異質なものを認めること」だろう。多数者は冷静に少数意見を聴き、
少数者も議論を尽くしたら潔く多数決に従う。前提として世の中には多様な考えと主義があること、
あって当たり前なのだと認める度量がなければならない。
温和な顔の普通の人々が、峻烈(しゅんれつ)なシュプレヒコール連呼に熱狂する。その落差に、
どうしても心の中で違和感が頭をもたげてくる。彼らが支持する市長の得票率は51.7%。
残り48.3%を認める度量が彼らにあるか試されている。【馬場茂】