産科医絶滅史67巻~愚NICUの策~at HOSP
産科医絶滅史67巻~愚NICUの策~ - 暇つぶし2ch448:卵の名無しさん
08/12/18 01:11:50 sg7rc04r0
記者の目:東京の妊婦死亡で医療界と行政に望む=清水健二
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 「妻が死をもって浮き彫りにした問題を、力を合わせて改善してほしい」。脳出血を起こした36歳の妊婦が10月、
東京都内の8病院に受け入れを断られた末に死亡した問題で、涙をこらえて気丈に語った夫(36)の姿が忘れられない。
その言葉にどう応えればいいのか、厚生労働省の担当記者として自分なりに考えてきた。
 いくつかの問題点と解決策は朝刊の連載「医療クライシス」(12月9日から3回、東京、大阪、中部本社版)で示したつもりだが、
取材して強く感じるのは、産科救急医療の危機的状況が、現場の医療関係者以外に十分に伝わっていないことだ。不祥事を隠すな、
という意味ではなく、再発防止策を皆で考えるために、一定の「受け入れ拒否」事案を報告・開示する制度の創設を求めたい。
 私は今回のケースに、現在の産科救急医療体制の限界を感じている。
 日本の乳児死亡率は1000人当たり2.6人(06年)と世界一低い。経済協力開発機構(OECD)加盟国中最低レベルの医師数で
それを成し遂げたのは、産科医同士が緊密な連携を取り、独自の救急ネットワークを作ってきた努力のたまものと言っていい。
 仕組みは地域で異なるが、東京では都内を8ブロックに分け、命の危険がある患者は各ブロックの総合周産期母子医療センターが受け入れ、
無理な場合はセンターが別ブロックの病院を探す取り決めだった。「最後のとりで」の総合センターが受け入れを断ってもいいことになるが、
「満床で無理に受け入れるより、空いている施設を使った方が安全」という考え方は、それなりの合理性がある。
 ただし、このネットワークは、医師や病院に余裕があってこそ成り立つ。リスクの高い低体重児が生まれる率は30年間で倍増したのに、
産科医数は最近10年で1割以上減った。病床が満杯で受け入れ不能が多くなる一方、救急隊が受け入れ先を探す一般救急と違い、
通常はかかりつけ医がいる産科の救急では基本的に医師個人が病院を探すため、産科は患者を診ながら病院探しもしなければならない。


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